平成27年も8月となりました。夏真っ盛りです。暑い夏を乗り切るにはスタミナが大事になります。暑さに負け、食欲不振や熱疲労にならないよう、しっかり食べたいです。夏のスタミナ源といえば鰻です。今年の夏は土用の丑の日が7月24日と8月5日の二日あります。将来食べられないかもしれない鰻を今のうちに満喫し、暑い夏をのりきりましょう。
私は文庫本しか読まないため、現在の本事情とは少し離れていますが、私が今年感動した本を紹介します。本は私に感動や勇気、尊敬や憧れなど日頃持つことの出来ないワクワク感をくれます。本から多くのエネルギーをもらっています。お盆休みなど、少しまとまった時間を本と共に過ごすのはどうでしょうか。
私の第一位は原田マハさんの「楽園のカンヴァス」です。大原美術館が出てくるため、ついつい親近感を抱きますが、ルソーやピカソの絵をインターネットで検索しながら読み進めると、偉大な画家がより近くに感じ、その情熱の強さに圧倒されつつ、キュレーターという職業の不思議さを認識しました。画家が絵に込めたパッションを見てみたいと思いました。読み終わってからすぐもう一度読みたくなること請け合いの本です。
第二位は百田尚樹さんの「海賊とよばれた男」です。店主、国岡鐵造の信念には驚きました。愛する家族、社員、そしてこの国の未来のために信念を貫き通す姿に感銘を受けました。私も是非こうありたいと思う、お手本のような存在です。
第三位は三浦しおんさんの「舟を編む」です。辞書を作る事の難しさを初めて知りました。辞書作りに情熱を注ぐ一方で笑いある不器用な恋物語に心が癒されました。仕事には何よりも情熱が大事である事を教えてくれました。
第四位は西加奈子さんの「漁港の肉子ちゃん」です。まず最初にあとがきから読んでもらえれば感動がより深まります。この物語は日本海側のとある漁港となっていますが本当は大震災前の宮城県石巻市がモデルとなっています。震災に対する作者の想いがこめられた作品です。
第五位は杉森久英さんの「天皇の料理番」です。文庫の刊行は1982年と古いですが、2015年に再編集された作品です。明治時代に西洋料理にここまで好奇心をもって打ち込める主人公、篤蔵の情熱に心が熱くなりました。篤蔵自身はとても強情でやんちゃで子供っぽい性格ですが、強い気持ちで西洋料理を習得し、天皇の料理番として料理の世界で世界を相手に戦った最初の日本だと思います。その心意気に感動しました。
暑い夏ですが、クーラーの効いた部屋で、時間を忘れ文庫本を読む。これは、私にとって、夏の贅沢です。この贅沢を最高の贅沢にする魔法は、冷えたビールです。プシュッと缶をあけるとあら不思議、あっと言う間に最高の贅沢の瞬間に変わります。今年は暑い夏を楽しく乗り切る方法を考えて、実行してみませんか。