暑かった夏も峠を越え、秋の感触を少しずつ感じる事ができるようになってきました。秋は私の一番好きな季節です。この季節の間にできる事をしっかりやり遂げたいです。
米国に留学中は苦しい事が多くありましたが、それを乗り越えるための助けが、今の私を支えていると言っても過言ではありません。
その一つは私の回りの米国人が優しかったことです。今、思い出すと顔から火をふくぐらい恥ずかしい出来事がありました。当時の私の感覚では、エスプレッソコーヒーは普通のコーヒーの上に泡がのったコーヒーという感覚でした。事実日本でエスプレッソを頼むと泡ののったコーヒーが出ていました。私はアメリカのカフェでエスプレッソコーヒーをオーダーしました。そのカフェは、今、日本にあるスターバックスのようなシステムで、お金を払い、その場で受け取る仕組みでした。私はそこで、気取ってエスプレッソを注文したのです。出て来たのは、紙コップの底の方に1cmしか入っていない泡のコーヒー状のものでした。その後に、普通のコーヒーが出て来たので、アメリカのエスプレッソは自分で泡に好みの量のコーヒーを入れ割って飲むものだと理解し、なかなか粋な飲み方だなと感心しました。私はその場で颯爽と泡コーヒーの中に後からでてきた普通のコーヒーを継ぎ足し、サンキューと声をかけ、たちさりました。後から妻が追いかけて来て、回りの人が大笑いしているよ。と、ささやきます。そうです、後から出たコーヒーは次の人のオーダーしたコーヒーで私のエスプレッソは1cmのコーヒーだったのです。米国人は外人に寛大で私に普通のコーヒー代は請求しませんでした。優しい方達でした。でも、それ以来私はエスプレッソが嫌いです。
二つ目は日本の友人からの贈り物でした。大学時代の剣道部の友人からの贈り物です。ある日、宅配便が届きました。大きい包みで梱包されています。宛名には大学時代の友人名前があり、Japanese Sakeとありました。包みをあけてびっくり新潟の銘酒「八海山」が入っていました。郵送するのに多大な手間と努力がかかったと思います。あの日本酒で元気が出ました。友人と日本酒に感謝です。それ以来、日本の日本酒は好きです。アメリカにもアメリカ生まれの日本酒がありますが、やはり日本酒は日本が一番です。
コーヒーは好きですが、エスプレッソは嫌いで、日本の日本酒が好きな私はこのような歴史を経て、出来上がりました。(学生時代は日本酒に苦い思いでがたくさんありましたが••)
次回は、私を最も元気にしてくれた「本」について書きたいと思います。食欲の秋、日本酒とともに食事を楽しみましょう。ちなみに、日本酒はぬる燗が好きです。