東日本大震災大震災が発生してから、1ヶ月が過ぎました。未曾有な規模の地震がもたらした、未曾有な被害に日本全体が意気消沈しています。そんな折、春の選抜高校野球大会初出場、岡山創志学園の主将野山慎介選手の宣誓に多くの人が元気をもらいました。
『宣誓、私たちは16年前、阪神淡路大震災の年に生まれました。今、東日本大震災で多くの尊い命が奪われ、私たちの心は悲しみでいっぱいです。被災地ではすべての方々が一丸となり、仲間とともに頑張っておられます。人は、仲間に支えられることで大きな困難を乗り越えることができると信じています。私たちに今できること。それはこの大会を精いっぱい元気を出して戦うことです。がんばろう、日本。生かされている命に感謝し、全身全霊で正々堂々とプレーすることを誓います。』
この宣誓が、今まで、ばらばらでまとまりのなかった日本に喝をいれ、皆で力を合わせて、震災に立ち向かおうとする気持ち、日本人としてやらねばならない事、やらねばならない時の自覚を強めたと言っても過言ではないと思います。高校球児が純粋な気持ちで一生懸命やる時の汗はさわやかに見えますが、我々が流す汗も一生懸命さがあれば、まだまださわやかなはずです。さあ、さわやかな汗を流しましょう。
震災では多くの高齢者が亡くなりました。本日の毎日新聞で被災者の認知症の方が徘徊し凍死した記事がありました。一進会のなの花、たんぽぽの利用者も高齢の方々が多くおられます。高齢者の方は、若い方に比べると、予備能力や適応能力、病気や不幸から立ち直る底力がありません。元気そうに見えても、本当にきわどい所でバランスを保ち、何とか日常を送っている方がほとんどです。風邪をこじらせただけで、不幸な転帰をとる場合もあります。
なの花、たんぽぽの利用者さんも、震災と同じように、いつ何が起こるかわかりません。一進会では利用者さんにたくさんのイベントを職員が提供しています。職員の方も、ものすごく努力して、イベントをしてくれています。イベントは疲れます。でも、ここでちょっと考えてみると、高齢の利用者さんは来年このイベントに参加できない可能性があります。一緒に桜を見られるのは、一緒に歌を歌うのは、ひょっとしたら今日が最後かもしれません。この瞬間瞬間を大事にしたい。この一期一会の気持ちが大切な事を震災は教えてくれました。震災は多くの不幸をもたらしていますが、日本人としての心がけ、助け合いの精神、一期一会の気持ちなど忘れかけていた大事な事を再び思い出させてくれました。一進会の仲間が、岡山県民が、日本人が、地球人が支え合い大きな困難を乗り切りましょう。
がんばろう、一進会。がんばろう、日本。