平成31年も残り2ヶ月となりました。平成最後の花粉症を乗り越え、新しい年号を迎えたいと思います。天皇陛下の御即位につき、今年のゴールデンウイークは10連休になる方もおられると思います。新しい年号に慣れ、晴れやかにスタートする為にしっかり心をリフレッシュして頂けたらと思います。尚、当院は4月30日、5月1日、5月2日は朝9時から午後1時まで土曜日と同じ体制で午前中開院します。
「この世とあの世」。あの世は一体どんなところだろうと、一度は考えたことがあると思います。治療を尽くしても意識が回復せず、これからも回復の見込みが無い方の中に、稀に、意識が回復してくる方がおられます。意識が回復した後に話を聞くと、夢の中では綺麗な花が咲き乱れ、とても気持ちが良い場所であったが、その入口で、まだここに来る時ではないと、追い返されたら、意識が戻り、夢から覚めたという話を聞きます。これが、あの世の入り口だったかもしれません。また、可愛がっていたペットはあの世の入り口で主人が来るのをずっと待っているという話を聞いたことがあります。忠犬ハチ公もきっと、あの世で飼い主と一緒に過ごしていると思います。
私は、死とは怖いものではなく、あの世は存在し、良い所だと信じています。人はそれぞれに生まれた理由があり、天から与えられた仕事があります。その仕事をうまく見つけられた方もいますが、見つけられない方もいます。天から与えられた仕事を見つけるために、心を澄まし、足るを知り、小さな善行を積み、日々を一生懸命生きればきっと見つかると思います。その天から与えられた仕事を続けた先には、自分に対し良く頑張ったなとか、十分やったという気持ちとなり、死の恐怖は無く、死の事実を安らかに受け入れること出来る境地に至ることが出来ると思います。
今までは、死んだら「無」になると考えていました。しかし、多くの方々とのお別れを通して、死んでも無になるのではないと考えるようになりました。看取りの時のお顔を拝顔致しますと、癌で苦しんでいた方でも、痛みから解放されたためか、安心したような、人生に満足されたような、ホットしたような柔和なお顔を拝顔することが多いように思います。老衰で亡くなられた方は尚更です。このようなお顔を見ていると、死んでも無ではなく、心地良い場所(あの世)に魂が移動することを死と呼ぶのだと考えるようになりました。即ち、魂のあの世への移動が死で、魂の望む仕事が天から与えられた仕事(天命)だと思います。
明日から、心を澄まし、魂の叫びを聞くため、毎日を一生懸命生きましょう。魂の近くに神がいるのかもしれません。