今年の残暑はとても厳しかったです。いつまで続くのかと思っていたら急に秋がやってきました。新型コロナウイルス感染症とインフルエンザ感染症が併存して流行した残暑でしたが、盛者必衰の法則から言うと、二者の共存は無く、コロナウイルスが急に減り、インフルエンザ全盛になる可能性があります。どちらにも勝つために、予防接種をお願いします。
最近、月日の経過が早くなったと感じています。つい先日、令和5年が始まったと思ったのに今はもう秋です。あっと言う間に1日が終わってしまいます。先日、池上 彰さんとノンフィクション作家の佐々涼子さんの対談を読み、今を大事に生きることの大切さを学びました。
佐々さんは癌患者の交流や在宅医療の現場など「死」をテーマに取材、執筆してきたノンフィクション作家です。その佐々さんが悪性脳腫瘍と診断され、抗癌剤治療を続けています。この病気の平均余命は2年にも満たないと言われているそうです。開頭手術など3回の手術を受けました。そして今も癌治療を続けています。佐々さんは、この病気になり「絶望と衝撃が同時に来ました」そして「今死んでる暇はない」と考えるようになり「少しでも長く生きたいなどとあえいでいる場合ではない」という心境に至りました。大事なことは、「先のことをあれこれ考えるよりも今日を大事にしながら生きる」ことです。たとえどうなったとしても「今日は楽しかった」と言えるよう日々を過ごしています。
この話を読んでから「私は何と1日を大事にしていないか」が分かりました。仕事で忙しい日、病気で体がつらい日、楽しくない日など毎日楽しい日ばかりではありません。どちらかというと、楽しくない日の方が多い気がします。しかし、今日という日は今日しかなく、その今日という日を大事にすることが、今日を楽しく過ごす秘訣のように思います。命は永遠ではありません。いつか終わる時が来ます。その時、良い人生だったなとか、楽しい人生だったなと思えるためには、今日を大事に生きることが大切で、その延長が人生をより良く生きることに繋がっていると思いました。日々努力です。
ささ・りょうこ 1968年、神奈川県生まれ。「エンジェルフライト国際霊柩送還士」で第10回開高 健ノンフィクション賞受賞。他に「エンド オブ ライフ」「紙つなげ!彼らが本の紙を造っている 再生・日本製紙石巻工場」がある