令和4年4月となりました。新型コロナウイルス感染症のオミクロン株の影響がまだまだ続いています。若い方の症状は軽いようですが、高齢者や既存疾患のある方にとっては怖い病気であることは従来と変わりません。もうしばらく、注意が必要です。
医療機器メーカーのニプロのテレビコマーシャルで世界の「痛いの痛いの飛んでいけ」を見ることが出来ます。このコマーシャルを見ると、痛い時にはお母さんによるおまじないの言葉が、何よりも効果があることが分かります。まさに、母の力ですね。英語では、pain, pain, go away(ペイン ペイン ゴーアウエイ)で、ほぼ日本語と同じ表現です。韓国では、母親がお腹などを痛がる子供を優しくさすりながら「オンマソヌン ヤクニダ」と言い、直訳すると「お母さんの手はお薬だ」と言う意味だそうです。フランスでは、痛いところをさすりながら軽くキスして「bisou magique!」と言います。直訳すると「魔法のキス」と言う意味があるそうです。痛みに関する世界の治療法で大事なことは、①昔からある慣用表現を口に出して言う。②痛いところを優しく触れる。③ ①②を母親にしてもらう。ということになります。
①に関しては、人間の脳には特別な能力があります。強い意志で念ずると、念じたことを叶えようと体が反応することです。痛いので早く治れと念ずる。特に言葉に出して強く念ずると、頭が呼応して、痛みを抑えるように体が反応してくれます。②に関しては、痛いところがあると人はそこをさすったり、動物なら舐めたりします。痛いところを触ることは、脳にどこが痛いか教えることになります。脳が痛いところをキャッチし、触れていると温かくなり血流も増え、痛みを和らげる物質を届けることが出来るようになります。まさに、「痛いの痛いの飛んでいけ」は理にかなった手法で、昔から今まで経験的治療として続いているのだと思います。③の母親の役割は子供にとっては非常に大きい役割を持っていますが、大人にとっては、心の中で大切な人、例えば、ファンの俳優や女優さんでもいいと思います。その人にさすってもらっていると想像しながら「痛いの痛いの飛んでいけ」と念じて下さい。痛みも吹っ飛んで行くはずです。ただ、そうしても治らない痛みに関しては、病院を受診して下さいね。