平成28年も2月となりました。暖冬だと言われ、暖かい正月を迎え、本当に暖冬だと思っていた矢先の大寒波、体調が悪くなる方が多いと思います。寒くなるにつれ、インフルエンザも多くなっています。保温と加湿を心がけ、風邪に注意して下さい。やはり、冬は寒いものです。
年末年始にかけて、暴飲暴食の機会が多くあります。バブルの頃とは比較になりませんが、忘年会、クリスマス、お正月、新年会と肝臓に負担をかける日々が続きます。このような日々が続くと誰でも、肝臓大丈夫かなと思ってしまいます。テレビコマーシャルでも、肝臓をいたわる薬品の宣伝が多く見られます。肝臓の悪化は肝機能低下として表れます。
肝臓は沈黙の臓器なので、なかなか自覚症状が表れません。反対から言うと、症状のある肝機能障害は重篤である。と、言えるかもしれません。その肝機能を見るには、血液検査が必要になります。体内で必要とされるアミノ酸を作る時に必要な酵素のAST(GOT)、ALT(GPT)の値が重要になります。(通常30以下)自覚症状で多いのは、全身倦怠感と皮膚が黄色くなる黄疸です。肝臓の健康チエックは自覚症状が出る前に定期検診等で早期発見に努めることが大事です。
採血でAST、ALTが高い場合、肝臓に障害がある可能性があります。ASTが高い場合はアルコール性肝障害、肝硬変、肝がんが疑われ、ALTが高い場合は脂肪肝や慢性肝炎が疑われます。お酒を多く飲む方や脂肪肝の方はγ-GTPも上昇します。ただ、ASTだけが極端に高い場合は心筋梗塞や筋ジストロフィーなど他の病気の可能性もあります。
お酒を飲まない、太っていない、暴飲暴食しない方でも肝障害が有る方がおられます。日本で最も多いのがB、C型肝炎ウイルスによる肝障害です。岡山市では、特定の年齢の方にBC型肝炎ウイルスを調べる検診が行われています。市役所からクーポンが来た場合は積極的に活用して下さい。BC型肝炎の治療薬は大幅に進化しています。今は不治の病ではなくなりつつあります。ただ、最近は脂肪肝から肝硬変、肝がんに進むNASHという病気が増加しています。沈黙の臓器、肝臓の健康度をチェックするためにも年に一度は肝機能を調べましょう。
肝機能は生活習慣で回復できる可能性があります。食べ過ぎ、飲み過ぎに注意し肝臓に負担をかけないようにしたいです。休肝日をもうけ、タンパク質を積極的に摂る栄養バランスの良い食事にしましょう。テレビコマーシャルでおなじみの、美味しい物は脂肪と糖で出来ている。自分でも正解だと思いますが肝臓には注意ですかね‥•。仕事が終わっての一杯も素敵ですが‥.。肝臓を思えば節制が必要です。でも、分かっちゃいるけどやめられない‥.かな。