11月8日午前8時35分、快晴。とうとうこの日がやってきた。今私は、第一回おかやまマラソンのスタートDブロックでドキドキしている自分の心臓の鼓動を感じながらスタートの号砲を待っている。
おかやまマラソンは人口71万人の岡山市で開催される始めてのフルマラソンで、岡山城や後楽園周辺から桃太郎大通りや市役所筋など、普段走る事の出来ない市内中心部から、田園風景の広がる30号線、千両街道、岡山外環状線を14500人が駆け抜ける岡山市超満喫マラソンである。
スタート5分前、ふと空を見上げると、はるか上空で鷹が旋回しているのが見えた。これが正月の夢なら「一富士、二鷹、三なすび」で縁起が良いのにと思っていると、スタートの号砲が炸裂した。「さあ、行こう。」と思ったが、14500人のスタートで、後ろのグリッドからスタートする私はスタートゲートまで3分少々かかり、ようやく、とぼとぼとスタート出来た。固ゆで麺が好みの私は、この時間でカップヌードルを食べ干せたのにと思いつつ、マイペースマイペースと呪文を唱えながら走り始めた。
岡山地方裁判所を過ぎた。走り始めて約2km、アップが終わり、これからが自分との戦いになる。今日の目標は4時間30分。残り40km。今、体の状態は良好で膝や腰にも痛みは無い。この時、今日は良い日になると確信した。
7km地点で部長と事務長が自宅マンション前で応援してくれた。嬉しくて手を振りながら通りすぎる、ついつい調子にのり、スピードアップした。中間点まで、沿道の声援や応援で楽しく走る事が出来た。ここまで2時間。自分では上出来過ぎるが、オリンピック選手はもうゴール直前である。本当にモンスターだ。同じ人間とは思えない。などと考えながら走る。30号線から見える玉野の山々の間に、朝見たのと同じ鷹を見た気がした。
25km地点。いつも走り慣れた場所である。後半戦頑張ろうと思った頃から、足が重くなってきた。南区役所を通りすぎる時、職員が応援してくれるのが見えた。ハイタッチをして元気をもらう。自分一人ではない。皆で走っているのだと再確認した。「一進会、ファイト、オー。」心でかけ声をかけ、気合いを入れる。
しかし、心とは反対に体も足も重くなる。追い打ちは岡南大橋の登りだった。足が重い、もう歩きたい。という思いが強くなる。そんな時目の前に閃光が光った。光が気になり足が前に進む。光の元は師長の〇〇歯だった。苦しい時に灯台のように導いてくれ、最後の苦しい峠を無事越えられた。ありがとう。
最後の10kmは家族、職員、患者さん、利用者さんに支えられている思いが力になり、足が少しずつ軽くなってきた。そう思っているとシティライトスタジアムが見えて来た。もう少しだ。みんな、最後の力を下さい!
4時間28分でゴール。みんなの力で完走することが出来、感謝の気持ちでいっぱいになった。ふと空をみると、鷹が舞っていた。が、「かーかー」と鳴いたので、鷹では無く、からすだったようだ。緊張のあまり間違えていたようだ。まあいい。無事終了。今夜のビールが楽しみだ。応援してくれた方々本当に感謝しています。有り難うございました。これからもみなさんと一緒に頑張りたいです‥•‥•。
と言う夢を10月24日に見ました。正夢になるかどうか、今から11月8日が楽しみです。結果は外来や三階で。どうぞご期待下さい。